FX投資実録ブログ~相場観ゼロでも不労所得~

私のしてきた投資のすべてを公開します

自己満足投資コラム~【手数料】トラリピvsループ・イフダン~

世の中、手数料というものがある。

 
 
 
アパートを借りるときを考えてみてほしい。
 
街を歩いていて、いいなと思う物件のアパートの所有者である大家さんと直接顔を合わせて部屋を借りる人はまずいないだろう。
 
 
ほとんどの人が不動産屋に行き、何件か見て回ってこれだと思うところに部屋を借りることになるかと思う。
 
不動産屋で月々の家賃だとか敷金の話をすることになり、いざ話がまとまって最初の支払いの明細を見ると、「仲介手数料」というものがある。
 
 
これが大家と部屋を探している人を結ぶための手数料であり、不動産屋の儲けの仕組みのひとつである。
 
 
要は、物件探しというサービスに対して手数料という形でお金を払っているのだ。
 
 
ちなみに賃貸借物件の場合、不動産屋が消費者から取れる手数料は、1か月分の家賃+消費税が上限と定められているので、それ以上を請求されたら訴えればいい。
確実に勝てる。
 
 
 
 
他にも例をあげる。
商品というのは基本的にメーカーから卸、卸から小売り、小売りから消費者へと流れていく。
 
消費者が店頭で見る価格がメーカーから卸に売買されるときよりも高くなるのは、中間業者がマージンを取っているからに他ならない。
そのマージンは言い換えれば手数料だ。
 
 
 
 
上記の例が正しいかどうかはさておき、我々はある一定のサービスに対して手数料を支払っているわけだ。
 
 
FXの場合でもそうである。
 
 
 
例えばアメリカに旅行しようとしたとき、現地では日本円で物を買うことがほぼできないので、ドルに両替しようと銀行に行く。
 
銀行でよく見る以下のような掲示板。
 
 
           Bid       ASK
USD/JPY   99.95    100.00
 
 
 
これは銀行が、1ドル99.95円で買いますよ。1ドル100.00円で売りますよ。と言っているのである。
 
 
つまり、1万円をドルに換えようとしたら100ドルになる。
 
 
逆にアメリカからの帰りに、余った100ドルを円に換えようとすると、9950円になるのだ。
 
 
この50円の差が為替の手数料となり銀行の儲けとなる。
 
この手数料は銀行や業者によってまちまちで、それぞれで決めることができる。
 
 
 
 
FXで外国為替の売買をしようとしたとき、この売買手数料(スプレッド)は小さければ小さいほどいい。
 
 
こと、自動売買での取引をしている人や、デイトレーダーのように、毎日何度も何度も取引をする投資家にとって、この売買手数料(スプレッド)が高いということは、死活問題である。
取引をするたびに高い手数料を取られていては、儲けは当然少なくなるからだ。
 
 
 
 
私がやっていたトラリピは、この売買手数料(スプレッド)が高いことで有名である。
 
 
トラリピ信者たちはこの手数料を、いいサービスに対して払っているのだから仕方ないとして、事実から目を背けようとする傾向にある。
 
 
トラリピというサービスはM2Jが特許を取得しているので、まったく同じサービスを他社が提供することはできないが、それをかいくぐって似たようなサービスを提供している業者がたくさんでてきた。
 
 
そしてその中には、トラリピとほぼ同じようなサービスなのに、売買手数料(スプレッド)がもっと小さい業者もある。
 
 
だったら手数料の安いほうを利用するべきなのは日の目を見るより明らかである。
 
 
で、その手数料が安いのが、私が現在愛用している「ループ・イフダン」であるというわけだ。
 
 
 
 
もちろん、どちらがいいと優劣をつけるべきではない。
それぞれに良い面がある。
 
 
 
例えばトラリピは指値注文で取引がなされるが、ループ・イフダンでは成り行き注文になる。
 
 
 
指値であれば、決まった値段で取引されるので利益の取りこぼしがないが、成り行きではそうはいかない。
 
 
一長一短であり、絶対にこちらをするべきだと言うことは、少し野暮だろう。
 
 
 
ここで私が言いたいのは、売買手数料(スプレッド)が安い業者で取引をすれば、利益は最大限に上がるということだ。
私はこの事実に則り、トラリピからループ・イフダンへの鞍替えを決定した。
 
 
 
 
世の中、何も知らなければいつの間にか高い値段を支払っているものも、探してみれば同じようなサービスでぼっと安いものはあるのである。
 
 
携帯料金しかり、保険料しかり、医薬品しかり。
 
 
自分の手を動かして調べ自分の目で確かめることが、不必要な損を免れ、大きな得をするための策なのである。

ループ・イフダン

あの8月24日の深夜、13万円の損を出した私に与えられた選択肢は3つ。

 
 
 
1つはそこで投資を止めてしまうこと。
投資はもうこりごりだと言って、平凡な人生に戻ること。
 
 
 
2つめは、またトラリピを再開すること。
失敗から新たに学んだルールを自分の中で咀嚼し、実行できる自信が私にはあった。
だから、もう一度やることは当然選択肢に含まれる。
 
 
 
そして3つめは、新たな投資を探すこと。
トラリピだけでは生活費の足しになど到底ならないことは気づいていた。
もちろん原資が何百万円も、何千万円もあれば話は別だが、私にはなかった。
だからこれも当然選択肢に含まれる。
 
 
 
 
私は3つ目の選択肢を選んだ。
 
 
 
 
 
 
私がまだロスカットの憂き目にあうまで、トラリピがコツコツと利益を積んでくれている間に私がしていたのは、ぼーっと毎日を過ごすことでも、チャートを眺めて一喜一憂することでもなかった。
 
 
初めてやる投資というものがどういうものなのか、どういう仕組みなのか、ほかにもっと儲かることがあるのではないか、と様々な情報を集め、頭に入れてきたつもりだった。
その情報の中で、私に不快感を与えるものがあった。
 
 
 
「トラリピは手数料が高すぎる。やるべきではない。」
 
 
 
そんな情報を私はいくつか目にしながら、見ないふりをしていた。
なぜならもう、始めてしまったから。
嫌な情報には目を背けてしまう。
それが人間の性である。
 
 
 
とはいえ、今の私は手ぶら状態。
トラリピで投資をつづけなければいけない理由はなかった。
だから8月24日以降の私は、よくトラリピと比較される、「ループ・イフダン」というものに興味をそそられていた。
 
 
 
私はまた書店に足を運んだ。
 
 
 
そこでループ・イフダンに関する書籍を探し出して読んだ。
 
 
 
ネットで見た情報と同じ。
トラリピは手数料が高い。
ループ・イフダンなら、その手数料が少ない。
トラリピよりも利益を出せる。
そんな内容だった。
 
 
 
FXには、スプレッドというものが存在する。
これは簡単に言えば、FX業者に支払う手数料である。
手数料は安ければ安いほうがいい。
 
 
 
 
こんな情報を知って、気にならないわけがない。
私はループ・イフダンへの興味をどんどん増していった。
 
 
1日でも早くこの、サラリーマンという生き方から脱却したい。
1日でも早く抜け出して、本当に自分の思う価値のあることに本気になりたい。
 
 
 
情報は十分に集めたし、信頼に足るものも多い。
あとは、自分で経験してみるだけだ。
 
 
 
私はループ・イフダンのシステムを提供する、アイネット証券への口座開設を申し込んだ。
これがあの日13万円の損を出してからおよそ1週間後、2015年9月3日木曜日の出来事だった。

自己満足投資コラム~自らに酔いながら~

大学3年生の秋。

私は周囲の友人たち、そして全国の同級生と同じように就職活動をしていた。
 
 
取り組んでいたのは自己分析。
自分はどういうバックグラウンドで生きてきて、どういう風な物の考え方をするのかというのを書き出すのである。
そこから得られたことからどういった業界、業種の職業に就きたいか、その軸を決めるのだという。
 
 
アホくさ…。
人の考え方なんて、自分を取り巻く環境によって簡単に変わるじゃないか。
実際、中学生のころ、高校生のころ、大学1・2年のころと今では、考え方なんて大きく変わっているじゃないか。
 
 
心の中ではそう思っていても、やらなければ意中の企業には就職しにくくなるという。
誰がそんなことを言い始めたのかは知らないが、本当かどうかなんてわからない。
なら、やるしかないか。
世の中には建前というものがあるんだ。仕方ない。
 
 
そう思いながら自己分析を進めていく。
だが、思うようにはいかない。
 
 
それはたったひとつの質問にずっとひっかかっていたからだった。
 
 
 
「あなたにとって働くとはどういうことですか。」
 
 
 
友人たちは口を揃えて言う。
 
 
「自己実現のためだ。」
 
 
 
 
自己実現のために働く…?
 
本当に?
 
朝仕事に出かけていく父親の顔が、まったくうきうきしていないと思うのは自分だけなのか?
 
電車で見るサラリーマン、信号待ちのサラリーマン、みんな自己実現のために働いているようには到底思えないのは自分だけなのか?
 
 
 
生きるためだろ…。
 
 
 
そう。
人は生きるために仕事をする。
 
 
家賃を払うため、ご飯を食べるため、服を着るため、ちょっとした贅沢をするため。
これらをするには当然お金が必要で、そのお金を得るための手段として企業に就職し、毎日働いているのだ。
 
 
 
自己実現のための仕事に給料がついてくるのか、お金のための仕事に自己実現がついてくるのか、それは人それぞれ違う考え方があるだろうが、私にとっては仕事とは、働くということは、生きるためのお金を得る手段でしかないという答えは出ていた。
 
 
 
その考え方は就職をして2年ほど経つ今でも変わらない。
 
 
仕事のやりがいはそれなりにある。
だが、毎月決まったお金が振り込まれるためであるというのは変わらない。
 
 
 
 
自己実現?
そんなものはただのひとつだってない。
 
 
 
営業先に行って物を買ってもらうために頭を下げる。
 
クレーム先に頭を下げる。
 
上司に頭を下げる。
 
 
心の中ではベロを出しながら。
 
 
 
要は、別にどうだっていいと思いながら仕事をしているのだ。
 
それを自覚しながらも、直そうとは思わない。
 
 
 
早く帰ってゆっくりしたい。
 
頭を下げながら、早く終わらないかなとばかり考えている。
 
 
 
これのどこが自己実現だと言えるだろうか。
 
 
こうなりたいから学校で勉強してきたの?
 
今の自分の姿を小学生のころの自分が見たら、なんて言うと思う?
 
 
 
 
 
 
 
 
もし宝くじで6億円でも当たったら次の日には退職届を出す。
つまり、金さえあれば仕事を辞める。
これはほとんどの人が考えることではないだろうか。
 
 
 
でも、多くの人は仕事からでしか、働くことでしか、お金を得ることはできないと考えている。
 
 
 
しかしながらこの世には、仕事をしないでもお金を得る手段がある。
 
 
 
それを知ったから、私はそれを本気で追い求めるのだ。

トラリピ~失敗から学ぶ生き残るためのルールまとめ~

世の中にはあらゆるルールがある。

ルール違反をすればその代償としてペナルティが与えられる。
当然のことだ。
 
 
 
スポーツの世界は想像しやすい。
例えばサッカーでは円滑に試合を進めるため、そして選手たちを怪我から守るためにルールがある。
ルール違反をすれば当然警告を与えられ、悪質な場合はレッドカードで退場だ。
違反したルールを知らなかった、では済まされない。退場は退場だ。
 
 
 
一般社会にも秩序を保つために法律というルールがある。
法律を破れば刑務所に送られ、刑期を全うするまで社会からは断絶される。
人を殺してはいけないなんて知らなかった、では済まされない。違法は違法だ。
これも言わば社会からのレッドカード、退場である。
 
 
 
群れで行動する動物の世界にもルールがある。
その小さな世界でのルールに違反すれば群れから追い出される。
人間の世界での小さなコミュニティでもそれは同じで、ルールを破れば村八分。
退場である。
 
 
 
 
このように、世の中は見渡せばルールであふれている。
そしてそのルールを破ればそこから退場させられるというものが多いように思える。
その世界に所属し続けたいのであれば、そこでのルールを遵守する必要がある。
知らなかった、では済まされないのである。知らない奴が悪い。
 
 
 
 
 
投資の世界に生き残るためにもどうやらルールがあるようだ。
生き残るためのルールを知らなければ、退場である。
 
 
 
私はあの8月24日、市場から退場させられた。
市場に生き残るルールを完全には理解していなかったし、甘く見ていた。
 
 
 
 
私がしていたトラリピのような自動売買型のシステムトレードでは、ある程度の含み損に耐えられるように資金管理をすることだけが、市場に生き残るためのルールだと言っても差し支えないだろう。
 
 
 
我々のやるべきことは、含み損が膨らんできたときに資金を追加で投入することだ。
チャートを見て一喜一憂することではない。
 
 
 
そして、追加資金を投入することができるのであれば、いくらになったらすべてのポジションを決済するか設定するべきではないと私は考えている。
セーフティ機能なんてくそ食らえだ、くらいに思っている。
 
 
 
また、追加資金を投入する以外にも、投資の世界で生き残る手段がある。
それは、相場が下がりそうで含み損に耐えられないかもしれないと判断したら、それぞれのポジションを手動で決済して整理することである。
いわゆる「損切り」だ。
 

損切りの判断は初心者には難しいことだが、ニュースを見るなりしてアンテナを高く張っていればある程度はできるようになるし、時間がたてば慣れてできるようになる。
このあたりは経験が全てだ。
なにもかも手引きしてもらえることはこの世の中には少ない。
自ら情報を集め、実際に経験するしかない。
 
 
 
正直、自動売買型のシステムにおいて最大限に儲けようと思ったら、損切りはあまりオススメしない。
これは私の経験から言えることである。
 
もちろんこの損切りについて私が実際に経験したことと、そこから得た考え方は今後の記事で書いていく予定であるが、ここで述べたいのは投資の世界で生き残るための手段としての損切りである。
儲けの額を大きくすることが主旨ではない。
 
 
 
 
 
 
さて、ここまでの話はほったらかしでの投資というものに少し矛盾するかもしれない。
だから、私が勧めるのは「完全なるほったらかし投資」ではなく、「ほとんどほったらかし投資」であることを先に述べておきたい。
 
 
 
 
 
これからトラリピを始めようと考えている方へのアドバイスは、「ただ耐えること」。
それだけだ。
ただ耐えてコツコツと利益を重ねていけば、その分口座資金も増えて自動ロスカットの基準も下がっていく。
 
 
ここまでの話にはもちろん反論があるかもしれないが、私の経験ではこれが真実である。
 
 
 
 
 
まとめると、投資の世界に参加し、そこで利益を得ようとトラリピのような自動売買型のシステムに投資をしようとしたとき、そこで生き残るための大枠のルールは以下のようになる。
 
 
①口座維持率を少しでも高めておくように、定期的に資金を追加すること。
 
維持率が基準を下回れば自動ロスカットの憂き目にあう。
そうならないように口座資金はできるだけ潤沢にしておく必要がある。
 
 
 
 
②全てのポジションを決済するような保険を掛けてはいけない。
 
私の場合、オーストラリアドルが83.00円になったら全てのポジションを決済するような設定をした。これが仇となり、私は13万円の損失を出した。
 
 
 
③ただ耐えること。
 
含み損が大きくなっても焦ってはいけない。
やるべきことは資金を潤沢に保つことと、場合によっては損切りをすることである。
耐えて利益を積み重ねていけば口座資金が増え、維持率も上がっていく。
 
 
 
 
以上が私が考える、トラリピのような自動売買型のシステムトレードで投資をする際に市場に生き残るためのルールだ。
これを破ればペナルティ。
市場から退場させられる。

 

トラリピ~失敗の原因~


人は保険を掛ける。
 
 
 
簡単にイメージされるのは生命保険や入院保険、火災保険やガン保険あたりだろうか。
 
 
 
日常でもたびたび先に保険をかける場面がある。
 
 
「このあとスタッフがおいしくいただきました。」
なんて文言は、後でテレビ局にクレームが来ないように先回りで茶の間に伝えている保険と言えるだろう。
 
 
 
この前は、カラオケに自信のない人が曲が始まる直前に、「俺あんまり歌うまくないんでみんな喋っててください。」と言っている場面に出くわしたばかりだ。
これも、聞いている人を不快にさせないようにする、ある種の保険だろう。
 
 
 
上の例が正しいかどうかはさておき、人は考えられうる最悪のリスクに対してあらかじめ保険を掛けておき、傷を出来るだけ小さくしようとするものだ。
全く保険を掛けずに生きている人なんてそうそういないはずだと思う。
もしいるのならその人は、よっぽど楽観的な性格の人か、あるいは事あるごとに損をしても学ばない人のどちらかだろう。
 
 
 
人は保険を掛ける。
 
 
私もそれに漏れない種類の人間だ。
 
 
 
トラリピを始める際、レートがいくらになったらロスカットになるかがわかるサービスをM2Jは提供している。
 
 
私の場合のロスカットは、オーストラリアドルが81.30円になった時に起こるものであるはずだった。
 
 
だからあの日。8月24日の深夜3時ごろ。
ロスカットの憂き目に合った私は、なぜロスカットが起こったのかさっぱり理解できなかった。
 
 
なぜならあの日の最安値は82.21円だったからだ。
口座残高にはまだまだ余力があったはずだった。
なのになぜ…。
 
 
 
私はあることに気がつく。
 
 
「保険だ…。」
 
 
 
 
トラリピのメリットは、基本的にほったらかしにしておいてもシステムが勝手に働いてくれて儲けがコツコツでることだ。
私が寝ていようが、仕事をしていようが、風呂に入っていようが、テレビをみていようが。
 
 
 
 
注意点はたったのひとつ。
 
 
口座残高の管理だ。
 
 
 
為替の変動により口座の維持率が低くなり、基準を下回ってしまえば、自動ロスカットが起こる。
トラリピの場合は維持率100%を下回れば自動ロスカットだ。
 
※維持率=時価残高÷証拠金必要額×100で算出
 
 
 
そうならないように、たまにレートと口座残高をチェックして、維持率が低くなっていたら追加資金を投入することによって維持率を上げる必要がある。
 
 
 
そもそも自動ロスカットは、ある種の「保険」である。
FXでは、あまりに損が膨らめば、投資した金額以上の損がでる。
下手を打てば自己破産だ。
そうならないように自動ロスカットが定められている。
 
 
 
またトラリピでは、セーフティ機能のために、自動ロスカット基準以外に、いくらになったら保有しているポジションを全て決済するか設定することができる。
 
言い換えれば、ストップ注文である。
これは、自動ロスカットになるほどの損をしないように、もう少しだけ損を小さくさせるための手段である。
傷を最小限に抑えるための「保険」だ。
 
 
 
私はその保険を掛けた。
 
 
 
そんな保険掛けなければ、私は市場に生き残ることができた。
維持率が低くなったとしても、夜が明けたら追加で資金を投入すればよかった。
 
 
 
しかし、私は保険を掛けた。
 
 
私が設定したのはオーストラリアドルが83.00円になったらすべてのポジションを決済するというものだった。
 
 
私がこの設定をしたのにはなんの根拠もない。
ここまでは下がらないだろうと、安易に設定した数値だ。
 
 
これさえなければ。
 
 
さっきまで3週間なにもしなくても利益が6,600円も出たと喜んでいたのに、私の心は沈んでいた。
 
 
当然だ。
投資での初めての失敗。
そしてその損失は13万円。
金額からすれば小さなものかもしれないが、初めの資金の3分の1を失ったのだ。
精神的なダメージは大きかった。
 
 
 
とはいえ、立ち止まってはいけない。
人は失敗から学ぶものだ。
もう失敗はしない。
明日から再スタートだ。
 
 
そう自分に言い聞かせ、私は次の日の仕事に備えて眠ることにした。
 
 
これが私が人生における初めての損を出し、投資の勉強として13万円を支払った、2015年8月24日の明け方5時ごろの出来事だった。

トラリピ~ロスカット~

 
トラリピを稼働させたあの日から3週間ほどが経った。
私の口座は順調にその数字を大きくした。
一度の決済で200円の利益。
200円という金額は少ないが、塵も積もれば山となる。
 
 
 
8月23日時点で私の口座はこうなった。
33回の決済注文が成立し、スワップポイントと合わせて356,816円だ。
スタート時から6,816円増えた。
もちろん含み損もあるので純資産で言えばもっと少ないのだが。
 
 
システムを稼働させてからの私の動きといえば、ただほったらかすだけ。
それだけで不労所得をこれだけ得られた。
500円玉貯金なんて言語道断だ。
 
 
 
だが…。
 
 
 
私の目指すのは、不労所得で生きていけるだけの金を得ることである。
月に1万円入ってきたところで、生活費になど到底ならない。
 
 
ほかの投資をしなきゃ。
だけど、やはり何をしたら良いのかは皆目見当がつかない。
 
 
またネットサーフィンをする。
 
 
なにか参考にできるものはないか。
なにか自分が次のステップに進める手引きをしてくれるものはないか。
 
 
そう探しているうちに、ブログをしている投資家さんたちの記事によく、「バフェット」という名前が登場していることに気がつく。
 
 
よく見る名前だけど、何者だ?
 
 
調べてみると、彼の書籍は投資家たちのある種バイブルとなっているとわかった。
 
 
多くの成功した投資家が彼の書籍を読むのには理由があるはずだ。
自分も投資家のひとりとなった。
読まないわけにはいかない。
 
 
私はまた書店に行き、バフェットを求めた。
 
 
 
 
 
家に帰り分厚い本を読み始めた。
数ページ読んだころ、仕事の疲れもあったのだろうか。いつの間にか寝てしまっていた。
 
 
 
目が覚めてごそごそと起き上がり、トラリピアプリを開く。
すると、成立履歴がたくさん更新されているのが目に入る。
 
 
 
「なんか知らんがいっぱい儲かったか?」
 
 
 
口座を確認してみると、そこには信じられない光景が…。
 
 
 
口座反映前損益      −134,770
 
時価残高            222,120
 
 
 
私が眠りについてしまう前に確認したのは残高は356,816円。
 
13万も減っている。
 
 
 
なにが起こったんだ…?
 
 
急いでテレビをつけてニュースをみる。
 
天気なんてどうでもいい。
 
 
 
スマホでヤフーニュースを見ることにする。
 
 
 
このときのニュースはこうだ。
 
 
「中国、人民元切り下げ。」
 
 
 
 
そう。 
中国が自国通貨の切り下げを決めたことで世界中の投資家たちの心理はリスク回避にシフトし、オーストラリアを含む新興国通貨は軒並み大幅に下落したのである。
 
 
 
これが私がバフェットを読みながら寝てしまい、目が覚めた時に出回っていたニュース。
日付の変わった2015年8月24日の深夜2時40分すぎ、始めて私がロスカットの憂き目に合った日の出来事だった。

自己満投資コラム~アンテナを高く保つこと~



たまに、500円玉貯金をしていると大きな声で周りに自慢している人がいる。
 
 
「どうだ、オレは堅実に貯金をしていて偉いだろ!!」
 
 
私と同じ部署の先輩がそうである。
ご飯を食べに行ってもわざわざ500円玉でお釣りが返ってくるように支払いをする。
そして、今日はこれで4枚目だと満面の笑みを浮かべる。
 
 
あまりにも500円玉貯金をしすぎて、給料日前には現金が財布からなくなり、
 
「すまん、金貸してくれ。」
 
 
私は1万円札を渡しながら思う。アホだ。
 
 
貯金をしているがために現金がなくなってしまうということももちろんそうだ。
だが、私がそう思うのには別の理由がある。
 
 
彼はお金を現金で眠らせているからだ。
お金は現金で眠らせてしまえば、まさに宝の持ち腐れだ。
場所を取ることはあっても、増えることはない。
 
 
今の時代、超低金利時代と呼ばれているものの、銀行預金をすれば自動的に少なからず金が勝手に増える。
ネットバンキングならもう少し金利は高くつく。
 
 
例えば年利0.2%のネットバンキングなら、100万円預けておけば来年には2000円増えている計算になる。
 
 
私の勤める会社の財形貯金では、年利2%がつく。
累計額が100万円になれば、その翌年には2万円増えているはずだ。
 
 
世の中には、それまで知らずにいたことも、調べてみたらもっと便利で価値があり、得をする情報がいくらでもある。
要は、アンテナがどこに向いているかの問題だ。
 
 
私の先輩にとって、「お金」のアンテナは500円玉貯金にしか向いていない。
もしかしたら彼の目的は貯金ではなく、単なる500円玉集めなのかもしれない。
 
 
もう少し「お金」のアンテナを高く張っている人は財形貯蓄をするだろう。
もっと高い人は投資信託や年金保険なんかも個人的にやる。
 
 
将来を見据え、少しでもお金を増やそうとすることは素晴らしいことだ。
会社を定年退職した後にお金で困らないように今から少しだけ生活を切り詰めて、何十年後かの安心に投資する。素晴らしいことだ。
 
 
計画的に物事を進める人が私は大好きだ。
知性を感じるし、参考にしたいとも思う。
 
 
だが私にとって、老後のために今やりたいことを我慢して生きるのは、あまり参考にしたいとは思わない。
いつ死ぬかもわからないこの人生、自分が老人になるまで我慢し続けるなんてまっぴらごめんだ。
 
 
定年してから悠々自適に暮らすつもりだという人はどういうつもりだろうといつも思う。
60歳まで働くとして、引退したその先に手に入るのは有り余る時間と、その時間を若いころのようにエネルギッシュに使うことなど到底できない老いた身体だけだ。
いろいろ挑戦したくても、選択肢は限られてしまう。
それに、外見の魅力というのも完全になくなる。
目の前にいい女がいたとしても声をかけるのは憚られる。
老後に楽しみを持つとは、若いころにしかできないことを捨てるということでもあるのだ。
 
 
老後にやりたいことをするのだと意気込む人たちはこれらのことを理解していない。
理解していないというよりも、老後についての考え方のアンテナが低いのだ。
彼らにとっては、世の中で良いと言われている老後への貯金が最優先のアンテナであり、唯一のアンテナなのだ。
60歳を過ぎた自分に本当に残されるのが何なのかを、もっと深く考えることは決してない。
そもそも、自分たちが60歳くらいまでは必ず生きることができると信じているのがおかしな話だ。
言ってみれば、生きるということに対するアンテナも低いのである。
 
 
 
 
じゃあどうするか。
若い時代を最高で唯一無二のものにするためにはどうすればよいのか。
 
 
 
アンテナを高く保つのである。
 
 
 
世の中には調べれば調べるほど得をすることがいくらでもある。
逆に、知らなければ損をすることもいくらでもある。
 
 
そういう情報は、得をしている人が得をし続けるためにおおっぴらにはされないが、調べようと努力した人のもとにはやってくる。
 
 
だから、いつまでも常識にとらわれて老後を楽しみにしているくらいなら、アンテナを高く保ち、手を動かすことがなによりも重要なのである。
 
 
 
そんなことを思う今日一日でした!
お目汚し失礼!